悪人には何をしてもいいのか?
最近TwitterやYouTubeを見ていて思うことがあります。それはタイトルにも書いてある通り、「悪人には何をしてもいいのか」ということです。
ちょっと何言ってるかわからないですよね。具体的に説明します。
僕は先日、この動画を見ました。
これらの動画の概要は、自分の持ち物を盗んだ犯人をYouTube上で晒しているYouTuberに対して、窃盗犯と窃盗犯の母親が動画の削除を求めていますが、応じるつもりはないという内容です。(動画にモザイク処理はなされています。)YouTuber動画を消さないのであれば窃盗犯親子は肖像権侵害ならびにプライバシー侵害で裁判を起こすと伝えました。ちなみに彼は85万人程度の登録者数を持つYouTuberです。85万人という登録者数から、結構な有名人であることがわかります。
この裁判で親子の訴えが認められるかは一旦置いておいて、この、「晒しあげること」について自分の考えをお話したいと思います。
私の意見としては反対(晒すのはおかしいという立場)です。
そもそも加害者に対して制裁をできるのは被害者ではなく国家(裁判所)のみです(いわゆる自力救済の禁止)。そうしないと均衡が保たれません(自分で制裁を加えていいという理論を採用すると、暴行された被害者が加害者を殺したとしても反撃として認められてしまうことになってしまいます)。だから被害者が加害者に対して反撃をするというのは許されないと考えます。
加害者の罪を正当化しているのではありません。確かに加害者は悪いのですが、加害者が悪いからという理由で何をしても良いということにはならないと思います。この動画に関して言えば、窃盗とプライバシー侵害は全くの別件だということです。
以上より、僕は加害者にも、ある程度の人権は保障されていいと思います。
次に、このYouTuberに対して意見を2つ言いたいと思います。1つ目は被害届を出さないのに、動画を消さないというのは矛盾していませんか?ということです。被害届を出さないということは加害者に対して責任追及をする意思が無いということになります。しかしながら動画は非公開にせず、加害者を非難している。これは明らかにおかしいじゃないですか。被害届を出した後のめんどくさいこと(事情聴取など)は嫌だけど、動画の収益は欲しいということじゃありませんか?
2つ目は被害者はもう十分に制裁を受けたのではありませんか?ということです。この動画はバズっており再生回数もかなり多いです(280万回再生)。加害者はコメント欄でも叩かれ、現実の世界でも非難されています。もう十分じゃありませんか?この窃盗犯を使ってお金儲けをしたいだけじゃありませんか?
しかし例外もあります。ぼったくりバーに行ってみたとか、振り込め詐欺に電話かけてみた等の、広く一般人に対して利益をもたらすような行為であれば許されていいと思います(失われる利益≦得られる利益が成り立てば良い。)
私見のまとめ
①被害者が加害者に制裁をするのは許されない
②加害者にも人権は認められるべき
③上記②の例外として失われる利益≦得られる利益となる場合
以上です。ではでは。
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